世界一周51日目(アジスアベバ→ウイントフック、ウイントフック市街)

 本日はセネガル→ナミビア移動の2日目だ。アジスアベバ空港(エチオピア)のラウンジで一夜を明かす。ビジネスクラスで翌朝の乗り継ぎになる人はホトンド空港併設のホテルに泊まったのか、深夜3時頃になると、ラウンジにいる客は数名となった。うたた寝をして朝になり、コーヒーと果物を口にする。食べ過ぎでビジネスクラスの機内食が食べられなくなる失敗を繰り返さないためだ。
ウイントウック(ナミビア)への飛行機は、ほぼ定刻に離陸した。小さな飛行機など、ビジネスクラスでもエコノミーに毛が生えた程度の座席もあるが、今回は本格的で、座席もフルフラット(完全に平ら)になる。映画の選択肢も豊富で、パイレーツオブカリビアンとゴジラ(いずれも日本語版)と、2本も見てしまった。食事もデラックス。ウエルカムドリンクやスナックから始まり、デザートまで3時間くらいかけて出されたため、その間にシャンパンや南アフリカ白ワインを飲み過ぎてしまった。お腹もパンパンだ(ほとんど動いていないせいもあるが)。

 快適なビジネスクラス移動も終わり、ウイントフック空港に着く。周囲は砂漠~ステップで、建物はない。

入国審査が終わり、荷物が出てくるのを待つ。これまでは何も考えていなかったが、一度ロストバゲージを経験すると、今度も出てこないのではないか、という不安で一杯だ。無事に出てくるのだろうか...今度は出てきた! これまでは当たり前だったが、今回は出てきただけでも有難い。一度身体を壊した人が、健康でいるだけでも有難いと思うのと同じだ。
 税関を通過しようとすると、X線検査機が置いてある。そこを通すと、係員に「この3つの荷物は赤ランプ(税関職員によるチェック)へ行け。」と言われる。隣の赤ランプへ行くと職員がじっくりと荷物を検査したりヒアリングしたりして、結構時間がかかっている。また、「赤ランプへ行け」と言われる人が半数程度もおり、中国人はほぼ確実に赤ランプ行きだ。係員がざっくりした判断で赤ランプ行きを決めている可能性があるため、再度X線検査機の前に並んでスーツケースを投入した。すると係員が私の前の乗客に「食品は入っているか?」などと聞いている。「今のうちだ!」とその間にこっそりと係員前を通過した。
 そこには旅行会社ドライバーが待っており、SIMカード購入とキャッシングを済ませる。時速100km程度で突っ走って45分ほどでホテルへ着く。迷ったが、SIMカード購入や、現地情報などを教えてもらったため、ドライバーに多めにチップを払う。ホテルは郊外型の2階建てで広めの造りだ。これまで立地優先で、狭めのホテルや民泊に泊ってきたのとは違う。元々は旅行会社にウイントフック中心部のホテルを頼んでいたが、価格が2倍ほどするため、今回のホテルにした経緯がある。市街中心部から3kmほど離れており、隣に日本大使館があった。

 ウイントフック中心部の観光をしようと、ホテルにタクシーを頼んでもらう。ネット情報では12ドル(ナミビアドル、約100円)、ホテルスタッフに聞くと50ドル(約400円)だったが、ドライバーに聞くと100ドル(約800円)と、それぞれ全然違う。「それは高い。」と言うと、80ドル(640円)になった。そのドライバーによると、一般タクシーと高級タクシーがあり、今回はホテルの敷地内まで入れ、何かトラブルがあるとホテルにも影響があるため、より安全な「高級タクシー」のようだ。次回はホテルに頼まず、自分で一般タクシーを探そう。
 ウイントウック中心部のズー・パークを歩いていると、一人の青年が声をかけてきて、案内をしてくれると言う。「後でチップを要求されるんだろうな。」と思いながらも、自分では特に情報もないため、案内に任せてみる。土曜日の午後でほとんど閉まっているとのこと。「地球の歩き方」には博物館やインフォメーションセンターが閉まっているとは書いていったが、商店までも閉まっているとは...開いているのはレストランと一部のショッピングセンターくらいだと言う。その青年は「道などを聞く場合も、警察官や警備員以外には聞くな。」と言う。確かにあちこちに警察官や警備員がいる。安心だが、逆に警察官や警備員がいないと危険、ということでもある。タクシードライバーも「昼間は大丈夫だが、夜遅くは危険。」と話していた。外務省の旅レジ情報でも、ウイントウックで夜10時過ぎにレストランからホテルまでわずか5分の道のりを歩いていた日本人が強盗に遭った、との情報が出ていた。明るいうちに帰ろう。

 ATMでキャッシンクしたい、と言うと、その青年は警備員のいるATMを教えてくれた。クリストゥス教会やポスト・ストリート・モールも案内してくれたが、確かに全て閉まっていた。

ウイントウックは新しい建物が多く、最も古い建物でも1902年建設とのこと。またズー・パークには青年たちが集まり、歌を歌ったりしていた。ガイド役の青年が「日本人」と紹介すると、ここでも皆の見る目が好意的になった。ナミビアではトヨタ車が最も人気とのこと。その青年も「中国人は嫌いだ」と言う。日本好き、中国嫌いは、私がこれまで行った国々では共通のようだ。他に行く観光地もないため、青年が進めたズー・パーク前のカフェ・ズーへ行ってビールを飲む。元ドイツの植民地だけあって、ウイントフックやハンザなど、国産ビールが主流だ。

 青年は「別の店へ行って夕食を食べながら話をしよう」と言うが、①飛行機で食べ過ぎてあまり食べられない、②青年の食事代など更に出費が増える、③夜になるため危険、⓸前日は宿泊しておらず睡眠不足で早く寝たいため、ここまでとし、青年にチップを払って別れた。ホテルまでは流していた一般タクシーを拾ったら26ドル(約200円)だった。眠くなり、19時に就寝した。


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