本日はシーラーズからヤズドへ長距離バスで移動し、夕方にヤズド市街を自分で散策した。ヤズド市街の旅程は、マスジェデ・ジャーメ→アレクサンダーの牢獄→ヘイラニの館→マルコ・ポーロ(夕食)。
長距離バスターミナルへ行く途中で、郵便局に寄ってもらい、絵葉書を1通投函した。知人から頼まれていたもので、一度ポルトガルから投函したが、途中で紛失したのか先方に届いていなかったためだ。切手代は15,000リアル(約45円)。他国同様イランでも投函用のポストの数は少なく、郵便局くらいにしか置いていないそうだ。日本のようにあちこちにポストがあるのは珍しいようだ。
ヤズドへの長距離バスは新しく、2列+1列で横も前後もゆったりしている。飛行機のような画面も付いている。
ただ、画面は故障していた(外国あるある)。途中で3か所ほど停車し、途中から数人が乗り込む。移動時間が6時間のため、2回トイレ休憩があると聞いていたが、3時間半経ってもトイレ休憩がない。いよいよ限界が来ようとする時に、他の乗客がバスドライバーに話しに行き(おそらくトイレ休憩の要求)、サービスエリアっぽい場所に止まった。私を含めてほぼ全乗客がトイレへ向かう。30分の休憩後はあと2時間半程度だが、1時間ほど経ってトイレに行きたくなってきた。いよいよ限界というところで、別の乗客がドライバーにトイレ休憩の要求に行く。今度止まった場所は普通の路上だ。女性1名を含めて数名がバスを降りる。私も一緒についていくと、男性が立ちションをしていたため、私も一緒にする。(正確には柵に隠れての「しゃがみション」。イランでは故ホメイニー師が革命直後、信者からの質問に答えるかたちで、立小便は内臓に負担を強いることでもありイスラーム法に照らし好ましくないとの宗教的な判断(ファトワー)を下した、とのことで、男子トイレに小便器はなく、表示を見ないと中に入っても男子トイレと女子トイレが識別できない。)一緒に屋外で立ちションをしていると、不思議と親近感が芽生える。「どこから来たのか?」「日本から」「トヨタ車はいいな」などと、たわいもない会話をする。
ヤズドの長距離バスターミナルにはタクシードライバーが待ってくれており、ホテルへ向かう。
夕方でまだ時間もあったため、一人でホテル付近の旧市街を散策する。旧市街は、土と麦わらで作られた壁に囲まれた細い通路が続く。
アレクサンダーの牢獄へ行くと、受付の男性は兵役中で、大学では英語教師の修士号を取得したとのこと。シーラーズのガイドによると、イランでは2年間の兵役があり、最終学歴卒業後に兵役に着く。高卒や大卒は兵役中は無給で、勤務先もどこになるか分からないが、修士や博士号取得者は、その学歴と関係のある業務に就き、給料ももらえるとのことだった。その男性は、まだ兵役に就いたばかりで、掲示物などを見ながら、一生懸命英語で館内を案内してくれた。そこは、アレクサンダーは作った牢獄と言われているが、今は子供用の学校になっている。
マルコ・ポーロは「地球の歩き方」に「ラクダ肉の煮込みが食べられる」と書いてあったので行ってみたら、形態がハンバーガーやピザなどのファーストフードに変わっていた。たまにはハンバーガーでもいいかと思って注文。値段は29百万リアル(約1,000円)と、前日のマスのフライや、前々日のクビデ+ボロ+スープ並みに高かった。ハンバーガーやピザは外国並みの価格なのだろうか? ただ、店からの景色は良かった。