世界一周39日目(ヤズド市街②)

 本日は英語ガイド兼ドライバーの案内で、ヤズド市街を観光した。旅程は、アーデシュキャデ→へナの粉砕工場→沈黙の塔→ソウラト・アーバード庭園→アミール・チャグマーグのタキイェ→水博物館→バザール→マスジェデ・ジャーメ→旧市街→
 アーデシュキャデはゾロアスター教の寺院で、火・水・土・風を神聖視するため、火を絶やすことなる燃やし続けている。ちょうど1日3回の燃料の香木を加えているところが見られた。

 元々のスケジュールには入っていなかったが、ガイドがへナ(ハーブから作った染料)原料の粉砕工場を見せてくれた。電動モーターにより、粉砕機がひたすら回転している。以前はラクダによって回転させていたそうだ。粉砕したものを人の手で袋詰めして販売する。

 次はヤズドの主要観光地である沈黙の塔。火・水・土・風を神聖視するために、火や土が汚れる火葬・土葬を嫌ったゾロアスター教徒が、鳥葬(死体を野鳥に食べさせて、骨を埋める)を行っていた場所だ。(60年前にイラン政府に禁止され、今は土葬をしている。)

 ソウラト・アーバード庭園には、ヤズドで最も高いバードギールがある。(バードギールは世界でヤズドにしかないため、「世界で最も高いバードギール」とも言える。バードギールとはガナート(地下水路)によって供給された水によって、外から取り入れた空気を冷やし、それによって室内を冷やす「自然冷房システム」である。

 水博物館も元々はスケジュールに入っていなかったが、バザールの手前にあったため、ついでに入場した。山からの雨水をヤズドに運ぶため、人力でガナート(地下水路)を掘っている様子が、写真などで解説されている。ガナートは高さ、幅ともにそれほど大きくないため、小さな人や少年が選ばれて作業に従事しているとのこと。(人権的にどうかという話はあるが・・・)

 昼過ぎに観光が終わり、暑くなってきたためホテルで休憩。夕方からは一人で外出し、バザールなどを散策する。ちょうど床屋の前を通りかかったため、散髪してもらうことにする。世界一周旅行に出発して1か月半になるため、予定では2日後のイスファハーンでの自由行動時に床屋へ行くつもりだった。ただ、人に聞かないと床屋が見つからない可能性もあり、たまたま見つかった今回散髪した。店に入ると、スタッフが「中国人か?」と聞くので、「日本人」と言うとスタッフだけでなく隣にいた客までが大喜びだ。日本人の先輩たちに感謝。シーラーズの日本人ガイドにペルシャ語で希望の髪型を書いておいてもらったので、それを見せると、すぐに理解してバリカンをかけ始める。15分ほどで完了した。なかなかいい感じ。髭剃りや洗髪はなく、150万リアル(約450円)。

 夕食はホテル内のレストランで、ラクダ肉のシチューを食べた。変わった肉シリーズは、チュニジアの羊の頭、カザフスタンの馬肉のステーキに続いて3食目だ。特に固くもなく、普通に美味しかった。ただ、ラクダ肉は比較的高級なようで、予想外にサービス料も乗って、財布がちょうど空になってしまった。クレジットカードも使えない中、無一文は不安だなー不安だなー(稲川淳二風)。

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