世界一周31日目(アスタナ市街②)

世界一周も1か月が経過した。ヌルスルタン(旧アスタナ)2日目の旅程は、バイテレク→ハーン・シャティール→未来のエネルギー館→イシム川クルーズ→旧市街散策→ラインブリュー(夕食)。
バイテレクは宿泊先のすぐ斜め前にある。ガイドブックなどには9時開館と書かれていたが、実際には10時開館で、私が10時前に行った時には入場待ちの行列ができていた。ただ、開いてしまえばチケットの購入待ちもエレベーター乗車待ちもそれほどではなかった。ヨーロッパでの行列と比較すると、ヨーロッパでは購入前に、客とスタッフが「ハロー」、「ハーイ」などと挨拶したり無駄話したりする時間が累積して、購入待ち時間の長さにつながっているのではないかと推察した。エレベーターもピストン輸送で来るし、こちらもヨーロッパのようにレディファーストなどとやっていないため、乗り降りも早い。頂上からは、アスタナ市街地がよく見える。新たな首都のためか、それほど市街地は広くなく、周囲には何も建っていない平原が広がっている。


1階に戻った時に、そこのインフォメーションセンターの女性に翌日(月曜日)朝の道路の混雑状況を聞いた。空港までの所要時間を見積もるためだ。その女性はたまに翻訳ツールも使って丁寧に答えてくれる。観光のお勧め場所も教えてくれた。最後に出身を聞かれ、「日本」と答えると喜んで、私の写真を撮らせて欲しいとのこと。日本からの観光客はまだ少ないと思われる。空港のインフォメーションセンターにはなかった観光地図もくれた。
 続いてはショッピングセンターのハーン・シャティールへ。何度見ても斬新なデザインだ。

中は最上階が屋内プール(レジャー向け)、その下が遊園地、そこから下は通常のショッピングセンター。中央にフリーフォールがあり、11時前でまだ誰も人が乗っていなかったため、久しぶりに乗ってみた遊園地と共有のカード代込みで2,000テンゲ(約700円)。最上部から最下部近くまで落下すると思っていたが、実際は中央部までの落下だった。後半はややスリリング不足だった。スーパーも入っていた。ここは比較的高めと思われ、物価は日本の7~8割。他のスーパーなども含めた物価では、日本の半額程度か。前述したタクシーやバスは日本より圧倒的に安い。

 そこからはタクシーで未来のエネルギー館へ。ここでもYandexGoアプリが活躍する。未来のエネルギー館は2017年エクスポのカザフスタン館で、エネルギーに関する展示が8階まである。バーチャルリアリティーなど数多くの設備が故障していたのが残念だ。

 続いてイシム川クルーズ船に乗るために、YandexGoアプリでタクシーを呼ぼうとした時にトラブルが起こった。まず、なかなか行き先が検索できない。グーグルマップでは施設名が日本語とロシア語表記だが、YandexGoでは英語表記。このためロシア語特有の文字がうまく入力できない。それに近い場所でロシア語特有の文字が無い場所を探して入力しても、YandexGoに登録されている場所が限られており、うまく表示されない。ようやく全てを満たす場所を探して入力し、タクシーを呼ぶ。ただ、アプリの表示上ではタクシーが着いているはずが、実際にタクシーと会えない。タクシーの待ち時間が基準を過ぎ、追加料金表示が増額していく。止まっている車に聞いたり、付近を歩き回ったりしてもダメだ。いよいよドライバーから電話がかかってくるが、英語が通じない。ドライバーは諦めてキャンセルしてきた。
 別のタクシーを呼ぼうと、より分かりやすい場所に移動して「再度タクシーを呼ぶ」ボタンをクリックしたところ、私のいる場所が、前にタクシーを呼んだ場所のままで更新されない。慌てて元の場所へ移動するが、距離があるため、タクシーの到着に間に合わない。そうこうするうちに1回目と同じ状態になり、キャンセルされてしまった。
 今度は最初の場所でタクシーを呼ぼうとするが、「カード払いのみ」と表示されて呼べない(クレジットカードの登録を前日から何度もトライしたが登録できない)。どうやら2回連続キャンセルされるとブラックリストに載ってしまうようだ。この辺りは中心部から離れており、バスも見かけない。前述の通り外から見てタクシーと分かる流しのタクシーは走っていない。歩くにも距離があり過ぎる。それでは、とグーグルマップでタクシー会社を探したところ、運よくすぐ近くにタクシー会社があった。その場所まで歩くと、ヒルトンホテルだ。ホテル内に事務所があるのかもとホテルの受付に聞くと、無いとのこと。事情を説明すると受付の女性は、「YandexGoで探しては?」と言う。「カードでないと受け付けない、と表示され、カードの登録もできない。」と答えると、「ウーバーはどうか?」、「ウーバーで検索したが、近くに車がない、と表示される。」と答える。「ヒルトンのタクシーを使えば?」と言うので、「高いのでは?」と聞くと、「1時間で7,000テンゲ(約2,300円)。」「高い、1時間も不要で片道の移動ができればいい。」と答えると、女性スタッフが自分のYandexGoでタウシーを呼び、ドライバーに状況も説明してくれた。ありがたい。もちろん女性にチップを払い、お礼を言う。まさに捨てる神あれば拾う神ある、だ。
無事にイシム川クルーズ船の船乗り場に着く。サイト(ロシア語)には45分毎に出航と書いてあったが、日曜日ということもあり、続々と客が船乗り場にやってきて船も出航していく。私も乗ったが、チケット売り場もなく、乗船時のチケットチェックもない。どうやら無料のようで、最高だ。船は時速10kmほどのゆっくりとしたスピードでイシム川を平和と調和の宮殿をやや過ぎた辺りまで25分ほどかけて下り、Uターンして再び元の船乗り場に戻った。

 近くにある旧市街は、新市街よりは一般的な市街地に近く(それでも道路は広いが)、やや安心した。

 夕食は同じく旧市街の、「地球の歩き方」に載っていたラインブリューへ。同じく地球の歩き方に紹介されていた馬肉の石焼きを注文。生で味の付いた馬肉を自分で暑い石の上で、さっと焼いて食べる。柔らかくて美味しい。ついビールが進み、500mlを2杯飲んでしまった。

 ホテルへの帰りも、YandexGo、ウーバーともに使えなかった。バスはたくさん来るが、あまりに来て、どれが自分のホテルの近くへ行くバスか分からない。バス停にルートマップはなく、バス№毎の主な行き先は書いてあるが、ロシア語で読めない。仕方なく6km弱の道を歩いてホテルまで帰った。きつかったが、酔い覚ましにはなった。


 

 

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