長崎県の五島列島の北にある小値賀島、野崎島、宇久島へ行ってきた。五島列島へ行くのは、福江島、上五島(中通島、若松島など)に続いて3回目だ。
新幹線で新鳥栖駅へ行き(恥ずかしながら九州新幹線に乗るのは初めて)、そこから特急みどりに乗り換えて佐世保駅へ向かう。
新鳥栖駅で昼食用にかしわめしを買った。かしわめしは学生時代の長崎県出身の友人が「博多駅で駅弁をかうなら「かしわめし」たい!」とお勧めしてくれて、食べたら美味しかったのを覚えている。700円と、1,000を超えるものが多い駅弁では破格の値段だ! しかも今回もうまかった(博多駅ではないが)。
佐世保駅で降り、徒歩10分ほどで九州商船の乗り場から高速船で小値賀島へGO!
小値賀島
小値賀港にあるおぢかアイランドツーリズムへ寄り、翌日に野崎島へ行くことの申告と、レンタサイクルの借用、観光マップGETをした。無人島である野崎島へ行く場合は、事前におぢかアイランドツーリズムへの連絡が必要だ。そこで野崎島上陸用の名札を受け取る。また離島の道路はアップダウンが多く、自転車の電動アシストは必須だ。
本日のやどである民宿ちとせに荷物を預け、島一周サイクリングを開始。
神ノ崎遺跡、黒島園地、前浜公園、班島園地、サンセットポイント、ポットホール、五両だき、長崎鼻、柿の浜海水浴場、姫の松原、愛宕山園地、地ノ神鳥神社、赤兵公園、赤兵海岸、船瀬海水浴場、牛の塔の順に巡った。
唐見崎や小値賀空港など、島の東部へも行きたかったが、道路の分岐点に看板が無い(離島あるある)など、道に迷うことも多く、半日ではこれが限界だった。
ポットホールは、玄武岩の穴に直径50cmの玉石が入っており、長年波の影響で石が回転することによって球状に削られたそうだ。
長崎鼻では、多くの牛に一斉に見つめられ、緊張してしまった。
地の神島神社は、対岸の野崎島にある沖の神島神社を望むもので、神聖な空気を感じた。
レンタサイクルを返して、宿(民宿ちとせ)に戻ったら、お待ちかねの夕食だ! 海の幸を堪能。
野崎島
翌朝は町営船の「はまゆう」で野崎島へ向かう。野崎島は江戸時代に隠れキリシタンなどが住み始めたが、高度経済成長などで島外への移住が進み、1990年代に無人になった島だ。
帰りは11:35発の船があるかどうかを確認する。この便は4月~10月の土日祝日のみあるのだが、土日祝でもこの便がない日もあるためだ。
行きは通常は直接南周りで野崎島へ行くのだが、今回は野崎島の北にある六島(むしま)に用事があるとのことで、北回りで向かった。このため、幸運にも一瞬、上陸できた。六島の人口は1人とのこと。
野崎島といえば旧野首協会が有名だ。屋根は瓦葺きだ。
野崎ダムもある。小値賀島は起伏が少なく、土が水を通しやすくてため池を作りにくかったため、野崎ダムに水を貯め、そこから地下トンネルで小値賀島に飲用水や農業用水として送水しているそうだ。
野崎集落跡は以前の民家が崩れていた。
野崎島は鹿が400頭ほど生息しており、集落跡でもよく見かけた。
宇久島
小値賀島に戻り、KONNE Lunch & Cafeで昼食をとった後は、九州商船の高速船で宇久島へ向かう。
宇久島では、宇久平港にある宇久町観光協会で電動レンタサイクル(うくチャリ)を1泊2日で借り、初日は宇久島の東半分を回る。
浜方ふれあい館、スゲ浜海水浴場、長崎鼻、大浜海水浴場、対馬瀬灯台、三浦神社の大ソテツ、乙女の鼻園地、神島神社、東光寺の順に回った。
スゲ浜海水浴場~長崎鼻~大浜海水浴場はシーサイドロードと呼ばれ、海を満喫できた。写真はスゲ浜海水浴場のヤシの木。
最北端にある対馬瀬灯台は周囲が芝生で覆われ、穏やかな時間を過ごせた。
宿泊先の漁師旅館中村屋では、魚料理で大満足!
翌日は西半分をサイクリングした。アコウの巨樹、宇久島神社、汐出海浜地、厄神社、火焚崎、木場放牧地、城ヶ岳展望所、佐世保市宇久島資料館を巡る。
木場放牧地では、これまた牛たちの注目を集めてしまった。
城ヶ岳展望所へ行く道は、途中から勾配がきつくなったため、うくチャリを途中で置いて、そこから徒歩で登った。展望所からは特に宇久島の西側の景色がよく見え、来た甲斐があった。
更にその上には海軍基地跡があった。離島は国防の要所であることも多く、太平洋戦争の跡もよく見る。
宿では海の幸を味わい、また牧場も訪れて長崎牛を食べたくなったため、昼食のシーサイドホテル藤蔵では長崎牛カルビを注文した。長崎牛は高価なので致し方ない点はあるが、カルビよりも野菜の量が圧倒的に多く、カルビ定食というよりは野菜炒め定食という感じだった。
最後に訪れた佐世保市宇久島資料館では、12時ちょうどに訪れたところ、担当者が昼休みで帰宅するところだった。担当者は案内の準備を始めてくれたが、さすがに申し訳なかたため、13時に改めて訪問することにした。13時前に再び着くと、既に担当者の大岩さんは準備して下さっており、考古学や歴史学的な視点から展示物を説明していただいた。最後に見学者名簿に記入すると、「今年度初めての訪問者です」と言われた。4月になって1週間以上経つが、私が初めてとは...来て本当に良かった。丁寧なご説明をしていただき、感謝です!
今回は3日間とも好天に恵まれた。特に前半2日間は雲1つない状態だった。青い海、青い空、緑の多い自然、歴史遺産、美味しい海の幸、島の人の優しさを満喫した旅立った。昨年に来ようとした時はコロナ禍で中止になったが、改めて来て良かった!