チュニジア最終日の今日は、チュニス市街観光だ。旅程は、中央市場→メディナ(ダール・ラスラム、ベイの墓、マハダウイ(昼食)→チュニス空港。元々はバルドー博物館へ午後に行くつもりだったが、ずっと閉館中であることが分かった。なかなか午後に行く「暑くない場所」がなく、メディナも暑くなる前の午前中に見学しておきたいと考え、結局昼食後すぐに空港へ移動することになった。ハマム(サウナ)へ行こうかなとも思ったが、マッサージも強くされて痛めている左ひざにダメージがあったら心配だし、あかすりも今回のチュニジアで日焼けした皮膚が剥けると痛いので、ハマムも止めておいた。
最初にメディナ北部の観光地へ行ったが、ハエルディン博物館は開いてはいたものの、入口の女性が「ノー」と言って入れないし(だったらなぜ開いていて女性もいたのかが不明)、クラブ・タハール・ハッタダは開館時間の9時を過ぎても閉まったまま。唯一ダール・ラスラムが開館時間より10分遅れの8時40分に開館したため、入場した。
ダール・ラスラムは総督の側近の邸宅。壁にはイスラムらしい幾何学的な模様が描かれている。2階に上がると、ある部屋でデスクワークをしていた女性が出てきて「2階は観光エリアではない」と言う。2階への階段には何の表示もなかったため、そのまま上ってきてしまった。他の観光施設もそうだが、入口に開館時刻・曜日などの表示がなく、いつやっているのか、そもそも長期休館中かどうかも分からない。観光客への表示・説明が重要だ。
次はメディナで最も有名な観光地、グランド・モスク(オリーブ・モスク)のある中部だ。囲いで囲まれた首相官邸へ行くと、隣の財務省で杖をついた人たちが、財務省の公務員らしき人と長時間口論している。横断幕を持った人たちもやってきて集会が起きそうな感じだったため、急いで非難した。
肝心なグランド・モスクは「イスラム教徒以外の入場禁止」と書かれていた。ケロアンに続いての入場禁止だ。隣のシディ・ヨセフ・モスクもドアが閉まっていた。
メディナ最後の観光地は南部だ。ベイの墓は、地球の歩き方には「閉館中だがスタッフに言えば鍵を開けてもらえる」と書かれていたが、今回は普通に開館していた。入場料は5ディナール(約250円)。王や女王などの棺が多数並んでいた。チュニジアは今もほぼ全員が土葬とのこと。
南部のもう1か所の観光地、ダール・オスマンは、地球の歩き方には「閉館中」と書かれいたが、今も閉館していた。それにしても閉館期間が長過ぎる。バルドー博物館もそうだが、3年以上閉館していることになる。
昼食は、これも地球の歩き方に書かれていた「ドッケーン」へ、開店時間の12時を過ぎていから行くと、スタッフが「あと30分待って欲しい」とのこと。この調子だと、あと1時間かかりそうだ。もう1件の「エル・ワリマ」へ行こうとグーグルマップを調べると「臨時休業中」の表示。もう、どいつもこいつも... 更に地球の歩き方に載っていた、メディナの公務員が昼食によく利用するという「マハダウイ」へ行く。結構客が入っており、スタッフもきびきび動いている。店の主人らしき人が注文を取りに来た。「クスクス」も「ブリック」も、ちょうど前日に食べた料理で、「羊の頭」を注文した。初体験だ。ちょうど頭を縦に2つに割った状態で出てきた。日本でいうと、マグロの兜煮のようなイメージか。
頭は普通に美味しかった。ハーブのようなものがたくさん乗っていて、臭みを全く感じない。脳みそも魚の肝のように自然に食べられた。
暑くてこれ以上観光できそうになかったため、早めに空港へ移動した。帰りのタクシー代は、荷物代を含めて8ディナール(400円)、深夜だったとはいえ、行きの40ディナールがいかにぼったくりだったかを再認識することになった。