伊是名島・伊平屋島・野甫島ツアー

沖縄の伊是名(いぜな)島・伊平屋(いへや)島・野甫(のほ)島へ行ってきた。昨年11月に運天港への小笠原諸島からの軽石進入で船が欠航して断念した時のリベンジだ。旅程は、
伊丹空港→那覇空港、A&W空港店、那覇空港-やんばる急行バス→運天港、運天港-フェリーいぜな尚円→伊是名、尚円王御庭公園、玉御殿、伊是名城跡、海ギタラ・陸ギタラ、民宿まえだ泊
伊是名山森林公園、美織所、アハラ御嶽、銘苅家住宅、伊是名ビーチ、場外離着陸場(ドラッグレースin 伊是名島)、尚円王通水節公園、レストハウスかみやま、伊是名-フェリーいぜな尚円→運天港、運天港-フェリーいへや→伊平屋、虎頭岩、居酒屋ふる里、伊平屋観光ホテル泊
我喜屋の神アシアゲ、屋蔵墓、観音堂、ノロの馬乗り岩、島尻の神アシアゲ、島尻神社、いへや愛ランドよねざき、野甫大橋、展望台、世界塩の博物館、ヤヘ岩、クマヤ洞窟、念頭平松、田名神社、久里原貝塚、ヴィラージュ、伊平屋発-フェリーいへや→運天港、運天港-やんばる急行バス→那覇空港、ステーキハウス88 那覇空港店、那覇空港→神戸空港

ツアー準備

前回はわざわざ運天港まであと一歩というところまで行ったにもかかわらず、軽石で急遽欠航が決まり、島へ渡るのを諦めざるをえなかった。今度こそはたどり着きたい。
梅雨が明けて、台風シーズンになるまで、ということで、6月下旬か7月上旬か迷った。平年だと6月20日頃だが、梅雨明けが遅れる可能性はある。ただ、7月に入ると旅行代金が上がる、ということで、6月の最終週末とした。(結果として、翌週末は台風が来て船が欠航してしまったため、これで正解だった。)

飛行機の予約ができたため、まずは伊是名島の宿を予約しようと電話したが、5軒ほど電話しても全て予約で一杯である。「金曜日なのになぜ?」と思って5軒目の宿の人に聞くと、「車のレースがある」。調べると「ドラッグレースin 伊是名島」というイベントが3年ぶりに開催されるそうだ。本レースは日曜日だが、土曜日には練習走行があり、金曜日から島に入って出場の準備をするチームも多いとのこと。土曜日の伊平屋島の宿は予約できたのに、何てことだ! 「じゃらん」で1軒予約できたが、港から離れた場所で民泊である。港に近い仲田区と諸見区で宿のリストにあるのが9軒。既に7 軒は予約で一杯、または営業していない。8軒目は「現場作業員の予約が入っているが、工事完了が早まって空くかもしれないので、後日電話して欲しい。」とのことだった。電話がつながらなかった最後の1軒に翌日かけると、「空いている」とのことだった。やったー! これが「民宿まえだ」だ。
民宿まえだには念のため、ツアー前日にも確認の電話をしてしまった。

運天港まで

通常、那覇空港へは安価なピーチで行くのだが、今回はたまたま早割で全日空の予約が取れた。値段もピーチと大差ない。ただ、新大阪駅から伊丹空港までの所要時間が、以前の25分から35分に延びていた(工事による中国自動車道通行止めの影響)。

那覇空港で昼食だ。今回は事前に調べておいたA&Wに初めて入った。客が並んでいたが、座席は空いており、単に注文に時間がかかっているだけだった。さすが沖縄、ファーストフード店でものんびりしている。(これでも沖縄では速いのだろう。)

函館のラッキーピエロ同様、値段はマクドナルドよりも高いが、オリジナルな美味しさがある。ルートビール(ノンアルコール)もオリジナルでまあまあ美味しかった。

運天港へのやんばる急行バスは、前回とダイヤが変わっており、1時間出発が早くなっていた。前回は運天港着からフェリー出発まで15分しかなく、またやんばる急行バスは、交通事情や乗車時の運賃払い時間で平気で20~30分遅れるため、今回は清新な安定上良かった。

いよいよ運天港に着いた。伊是名行きと伊平屋行きの乗船券売り場と出口が、ビルの両端にある。フェリーも伊是名行きと伊平屋行きの2隻が乗り場に着岸していた。どちらも2便とも同じような時間に出発・到着する。伊是名島と伊平屋島は近くにあるため、1つの船で両島を経由すれば、1隻で済むのにと思うが、伊平屋島は琉球第一王統の祖先が生まれた場所、伊是名島は第二王統の尚氏が生まれた場所で、昔から仲が悪いそうだ。残念!

伊是名島①

上陸後、まず伊是名レンタカーで予約していた自転車を借りる。店のおじさんは「この中で好きな自転車をもっていって!」、料金を聞くと「返す時でいいよ!」、太っ腹だ。

夕方5時でも日がまだ高く、夕食も7時半なので、主要観光地を自転車で回る。
尚円王御庭公園には、もちろん尚円王(琉球第二王統の始祖)の銅像。

次に行った伊是名城跡は難攻不落の城跡で、写真左側の玉御殿は尚円王の家族と親族の墓だ。

海ギタラと陸ギタラへも行った。ギタラとは切り立つ岩という意味で、写真の真ん中がギタラ展望台で、左側が海ギタラ、右側が陸ギタラ。

民宿まえだに戻り、風呂に入っていよいよ夕食だ。ビールを頼もうとすると「酒類は持ち込みで」と言われた。急いで隣りの共同売店でオリオンビールなどを爆買いする。夜8時まで開いていて良かった。また、持ち込みOKは呑み助にとっては経済的に助かる。
夕食はこんな感じ。特にカレイの煮つけが、スライスしたにんにくが効いていて美味しかった。これで2食付き7千円はお値打ちだ。客で満員かと思っていたら、私と女性客の2人だけだった。ここはドラッグレース関係者は土曜日だけの宿泊だったのかもしれない。

伊是名島②

翌朝は朝食後、午前中で伊是名島を一周だ。今日もほぼ快晴。伊是名山森林公園はやや上り坂だが、駐車場で自転車を止め、そこから山頂までは徒歩で10分ほどだ。山頂からは伊是名集落がよく見える。

そのまま歩いて美織所(ちゅらうぃんじょ)へ行く。伊江島の美しい娘、仲村渠マカテと、伊是名島のイケメン松金が恋に落ち、松金を慕って伊江島から来た仲村渠マカテが、松金の為に服を織った場所だ。その服が伊是名島で有名になり、マカテは伊是名にいられなくなって伊江島に戻る。伊江島に会いに来た松金を迎えるために船着き場まで向かうマカテは地元の男たちに襲われそうになり、操を守るために自殺したという悲劇だ。

美人やイケメンというだけで周りから妬まれる。尚円王が伊是名島を離れたのも、周りが干ばつの時に自分の田(逆田)だけ水が枯れず、周囲から妬まれて殺されそうになったためだ。アメリカなどと違い、日本は妬み嫉みが強い民族と言われるが、琉球もなかなか強そうだ。

伊是名島ふれあい民族館へ行った。9時開館とのことで、10時に行ったが閉まっていた。その日がたまたま臨時休館なのか、長期閉館中なのか分からないが、これも「離島あるある」だ。

伊是名の集落へ行く。ここは昔ながらの街並みが残っている場所で、竹富島を思い出す。

伊是名島のビーチで最も有名なのが伊是名ビーチだ。更衣室やシャワーもあり、水着をもってきた私も30分ほど泳いで、しばし厚さをしのいだ。

その後は、せっかくドラッグレースin 伊是名島を開催していたので、会場である場外離着陸場へ向かった。練習走行中で、改造車を含む自動車やバイクが、直線道路を急加速で通り抜けていく。

仲田港へ戻り、昼食を取ろうと「食事処やま」へ行ったが臨時休業(離島あるある)。中では仕出し?用のからあげを作っていた。美味しそう。
「レストハウスかみやま」へ行ったら...開いていた! 沖縄そばを注文している客が多かったが、私は沖縄そばは食べられるが、それほど好きではないため、期間限定メニューの「沖縄風パスタ」を注文した。味は...麺がパスタというよりは沖縄そばで、汁のない沖縄そばにもずくを入れた感じ。私の口には合わなかった。

自転車を返却し、お金を払い(1泊2日で600円)、フェリーは時間通りに出発した。30分ほどの待ち時間で、再び運天港から伊平屋島行きのフェリーに乗る。

伊平屋島①

伊平屋島に着き、予約しておいた「レンタル伊平屋」で自転車を借りる。今後は事前にお金を徴収された(1泊2日で1,000円)。自転車に乗ってみたら、変速機が効かない。お店に言って、自転車を交換してもらった。やはりレンタサイクルはブレーキやタイヤの空気など、最初の確認が必要だ。

まだ夕食時まで時間があったため、虎頭岩(とらずいわ)に登る。伊是名島と違って、伊平屋島にはハブがいるため、少し緊張しながら登る。頂上からは船が着いた前泊(まえどまり)だけでなく、隣の我喜屋(がきや)集落も比較的近くに見えた(これが後で役立つことになる)。

その後、伊平屋村歴史民俗資料館へ行ってみたが、平日の曜日限定で、かつ昼休みは休館とのことだった。土日休みとは、観光客は来なくていい、と言っているようなものだ。

宿(伊平屋観光ホテル)に戻り、夕食を食べに外出する。魚が美味しいという評判の海「魚(かいぎょ)」で夕食をとるため、宿は朝食のみとしていた。前日は海魚のフェイスブックに「18時オープン」と書かれていたが、当日はフェイスブックに投稿がなく、18時半になっても店は閉まったままで、電話もつながらない。土曜日なのに閉まっているようだ。仕方なく隣の「ドライブイン伊平屋」に入ると、女将が掃除をしており、「もう店を閉めます」とのこと。ポートターミナル内の「みなと」も定休日は日曜日と書かれていたにもかかわらず、中で主人がくつろいでテレビを見ており、ジャスチャーで「休み」と答えていた。こうなると、この前泊集落で残っているのは「釣り吉」だけだ。困っていると、2人連れの男性がいて「食事難民だ」と話している。「釣り吉」に電話したら「予約で一杯」と言われたそうだ。スーパーで買って食べるしかないのか。こんなことなら宿の夕食を頼んでおくんだった...
そこで虎頭岩で見た景色を思い出した。「隣の我喜屋集落なら、自転車で行けるのではないか?」我喜屋で唯一の「居酒屋ふる里」へ電話すると「開いている」とのこと。ヤッター! 宿に戻り、レンタサイクルで店へ向かう。5分ほどで着いた。
主人1人でやっているため(息子さんもいるが、料理やビールを運ぶ程度)、なかなか料理が来なかったが、天ぷら盛り合わせや、豆腐チャンプルーを美味しくいただいた。息子さんとも話せ、居酒屋らしい地元の人との交流ができた。

伊平屋島②

 

翌日は午前半日で島を1周する。前日の伊是名島の2倍ほどの大きさがあり、野甫島へも行くため、スピードアップで周る必要がある。
最初は前日にも行った我喜屋だ。我喜屋集落の神アシアゲへ行く。ここはノロ(女性の神官)が神事を行った場所だ。

次は島尻集落だ。ここにはノロの馬乗り岩(ノロは馬に乗るために上がった岩)があった。

次は野甫島へ渡る。伊平屋島とをつなぐ野甫大橋から見る海の青さは、これまで見た中でも最高級の美しさだ。

野甫小中学校では、ちょうど運動会の入場行進をしていた。学生よりも教職員の方が人数が多い。これも離島あるあるだ。

野甫島を一周して伊平屋島に戻り、今度は北側を東へ向かう。南側と違い、北側は集落もない。
北側を半分ほど行った段階で、ペットボトルのお茶が切れた。伊是名島では1周してもペットボトルにお茶が残っていたのに、この違いは何だ? まだ出発点の前泊集落まで半分ほど残っているのに大丈夫か? 自動販売機はあるのだろうか。

いよいよ東端(沖縄県の最北端)の久葉山まで来た。喉はカラカラだ。自動販売機は全くない。気温は33℃で快晴。予定では久葉山に登るつもりだったが、熱中症のリスクもあるため、断念した。
すぐ南に「クマヤ洞窟」があった。天照大神が隠れたとされる洞窟で、神聖な空気を感じた。しかし、ここにも自動販売機はない。

更に自転車で南へ進むと、念頭平松(ねんとうひらまつ)という樹齢300年の松があり、公園が整備されていた。ここもトイレはあるが自動販売機はなかった。私は生きて帰れるのだろうか?

ようやく田名(たな)集落に入った。まずは田名神社でお詣りする「自動販売機がありますように」。

自動販売機は...あった! 田名共同売店は日曜で閉まっていたが、自動販売機はあった。コンビニがいつでもどこでも開いており、自動販売機も安く飲料が買える現代。こんなに自動販売機の存在が有り難かったのは何十年ぶりか。こういう時はコカコーラが飲みたくなる。買ったコカコーラの缶を一気飲みする。うまい!と言いたいところだが、間違ってダイエットコークを買ってしまい、味は今一つだった。でも、喉の渇きは潤すことができた。

そこからはスムーズに前泊に戻り、レンタサイクルを返却。日曜日で飲食店は開いているはずがないため、昼食用にパンかお菓子でも買おうとポートターミナルの売店へ行ったが、土産用のクッキーの詰め合わせしか置いていなかった。昼食は諦めるか、と覚悟したところ、ポートターミナル内にヴィラージュというカフェがあり、開いているではないか! ホットサンドとクローネンブルクビールを注文(ビールは外国ビールの小瓶しかなく、値段も600円した)。ホットサンドが美味しかった。(何よりも昼食を食べられたのがうれしい!」

無事にフェリーとやんばる急行バスを乗り継ぎ、那覇空港に着いた。前回の昨年11月は待っている人が多くて諦めたステーキハウス88だが、今回は3組後に入店できた。ステーキ最高! 思わずオリオンビールをジョッキ3杯も飲んでしまった。

前回軽石で行けなかった伊是名島、伊平屋島、野甫島に、リベンジで行くことができた。離島を存分に満喫して満足だ。次はどのこ島へ行こうかな?

 

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